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『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』プレイレビュー&感想《PC》ノワール映画的ハードボイルドな世界観とサウンド、フルボイスの個性豊かな動物たち、ミニゲームのスパイスも効いた大人向けおすすめアドベンチャー

練りこまれた世界観、個性豊かな登場獣人たちによるウィットに富んだ会話、魅惑的なファム・ファタール(運命の女/魔性の女性)。
 
フィルム・ノワールのような殺伐としながらもしっとりと大人の雰囲気が漂う世界と、ハードボイルドな探偵小説が融合した大人向けのアドベンチャー。
 
それが『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』。

 
色鮮やかな世界に見慣れた昨今では、むしろ新鮮な白黒のモノクロなビジュアル。
 
そして何よりも『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』を「チキンポリス」たらしめるのは、主人公と相棒が“ニワトリ”であること。
 
登場するキャラクターが人間ではなく「頭は動物、身体は人型」という獣人(擬人化)の印象は強烈なものの、物語に引き込まれるとむしろ動物のイメージがあればこそ納得するキャラの個性。

獣人達によるハードボイルドワールド『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』は「THQ Nordic Japan」様にプレイする機会をいただきました。素敵な作品をありがとうございましたッッッ。
 
組み上げられた骨太な世界観と魅力的なサウンド、登場するキャラクター達の個性とボイスの妙味、交わす会話の抜群のセンスと物語は、実にフィルム・ノワール的。
 
ゲームをプレイしているにも関わらず、まるでノワール映画の名作を観ているようなシネマティックな体験。
 
思わず「続編はいつですか?」と尋ねたくなるほどの充実した時間を過ごす事ができました。
 
紫煙の向こう側で繰り広げられるような“大人の世界”をゲームで堪能することが出来るとは!!
 
シネマティックな体験が楽しめる『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』は、ポイント・アンド・クリック型のアドベンチャーゲームです。

 
基本的にクリックできる場所(ポイント)は、画面左下の目玉アイコンをクリックする事で、文字が表示されるので、無駄にクリックするような事はありません。
 
『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』の物語に登場するキャラクター達は、全員擬人化された動物たちです。
 
主人公たちがニワトリである事をはじめ、犬や猫、うさぎ等々、多種多様な動物たちが登場し、目パク口パクで喋ります。
 
時には動作や表情も変化し、キャラクターの個性が際立つフルボイス(英語)と素晴らしき日本語ローカライズも加わって、臨場感ある世界が紡がれていきます。
 
『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』の世界は、基本的にモノクロな世界。
 
白黒とはいえど、主人公の刑事「サニー・フェザーランド」は、茶系の品種“ロードアイランドレッド”で、相棒刑事「マーティ・マクチキン」は、真っ白な“白色レグホン”かなと思う程には、見分けがつく素晴らしさ。
 
さらに細かい事を言えば、伝説的な刑事コンビ「チキンポリス」のコンビ解消?となったであろう、かつての事件を思わせる様な銃痕が、サニーのとさかに!(とさかに小さな丸い穴が開いてる)
 
とか、サニーがくたびれたベテランの雰囲気の細身であるのに対して、銃に女性名を付けて(銃の)ハーレムを愛する相棒マーティは、血気盛んなガッシリとした体格であったりと、見た目と個性がリンクする面白さがそこかしこに仕込まれているのも見所のひとつ。
 
何より動物が擬人化されているので、人間であれば装飾品などで個性を出すところが「その存在が個性」なので、見間違える事が無いのがイイ!!

 
犬のおまわりさ…げふん、警察官も犬種が違うタイプが登場するので見間違いようが無い素晴らしさ。
 
モノクロでアドベンチャーとなると、「人物もとい動物キャラの見分けが大変だったらどうしよう」なんて心配は吹っ飛びます。
 
『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』では、色々な場所を調べ、キャラクターと会話して物語が進んでいくのですが、主人公は刑事、そして持ち込まれたとある事件。
 
ということで、情報を引き出すために「尋問(質問)」モードがあります。

 
選んだ質問によっては、右下の刑事メーターが増えたり減ったり。
 
時には相手が怒ったり。声優陣の演技が素晴らしいので、ドキドキはらはらの臨場感たっぷりに楽しめます。
 
そして質問が終わると判定が下されます。

 
重要な手がかりを得るべく、質問の精度が高い(刑事メーターも大切)と高評価のようだけど、そうそう上手くいくわけもなく。
 
「あー、この質問失敗だったなぁ」なんて思うような尋問をしていると…。

 
ぐさりと突き刺さる低評価にッ!!
 
でも大丈夫。「再試行」を選べば、尋問をもう一度!ちなみに「コンティニュー」だと、尋問は終了して物語へと戻ります。
 
もう一度頑張って、「真の刑事」を目指すもよし。「真っ当な警察官」で物語の先へと進むもよし。

 
繰り返しにはなりますが、『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』は、ポイントクリック型のアドベンチャーゲーム。
 
ノワール映画のような世界と物語は、そうそう簡単には終わりません。
 
英語ボイスと日本語表示では文字数の関係からか、日本語での表示は終わっていても英語でのボイスは続いている事もあり。
 
声優陣の素晴らしい演技にフルボイスを全部聴いていたら、ラストまでのプレイ時間の総数は「14時間」に!
 
ついでといっては何ですが『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』の日本語字幕表示について。
 
英語が堪能であれば、フルボイスの英語でたっぷり楽しめる事間違い無しですが、素敵ローカライズの日本語表示をメインとするならば「文字速度」は「遅い」を設定するが吉。
 
シネマティック体験な『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』。
 
ログはありません。
 
つまり映画を観るようなゲーム体験が楽しめる作品だからか、「映画に過去ログが無い」ように『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』にも過去ログがありません。
 
長い台詞だと日本語表示の行が送られて、読み逃したら、ハイそれまでヨ。
 
文字サイズを小さくする方法もありますが、個人的には小さいと読みづらく目が疲れるので避けたい。
 
文字表示枠にスクロールバーがあれば万事解決だけれど、無いものを求めても意味が無い。
 
「文字速度」を「遅い」にしたら割と大丈夫だったので、ひとつの案としておすすめしますです、はい。
 
文字の表示についてもまた作品の世界観のひとつと思うことにしよう、そうしよう。絵の額縁みたいなものかも。
 
ちなみに物語で事件解決に向けて推理する場合は、考えを整理するボードが表示されるので、文字速度を気にする事無く推理をまとめることが出来ます。

 
そして無事事件を解決すると、こんな感じ。

 
ところで『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』のセーブは「オートセーブ」で、自分好みのタイミングでは出来ません。
 
が!「場所が変わるとセーブされる」ようで、セーブしたい時には「マップで違う場所を選んでからゲームを終える」という方法をとっていました。
 
場所によっては、ポイント&クリックでの調査だけでなく、ちょっとしたミニゲームもあったりして、調査の息抜き的な簡単さ。
 
だったのですががが…。
 
その日も、次の場所に移動(オートセーブ)したら終わろう、と思って場面が変わったら…。
 
BANG!BANG!BANG!
 
ぎゃぁぁぁぁぁっ!銃撃されとるがな!!いきなり銃撃戦?え?待って、弾丸でない!あ、リロード?え、リロード出来ないッ(マウスが壊れる勢いで連続クリック)カチカチカチカチ
 
もうね、今日のプレイを終えるつもりで油断してたし、まさかこのタイミングで生死をかけたミニゲームがあるなんて思ってなかったし。
 
いやいやいや、ギャングの周辺を捜査してたら、この展開は予想すべき!だったのだろうけど、hahaha(乾いた笑い)
 
射撃場で「訓練~♪」と、楽しく射撃してリロード練習していたのにのにのに。
 
本番は、パニックに次ぐパニック。
 
相棒に「マーティ、ちょっと(銃の)ハーレムからオートマチックなレディをスカウトしたいんだけど?」とか(なりきって)言いたいところだけれど、そんな余裕はナッシング。
 
リロードが出来ない自分の腕前に絶望。
 
でも大丈夫、何度でも銃撃戦に再チャレンジしていたら、何とか勝てる時も来るッ!
 
とまぁ、こんな調子なのでクリアまでの時間がかかったのかもしれないけれど、楽しかったので良し。
 
他にもスムーズにシーンをクリアすると取れないであろう実績「バーン・ベイビー・バーン!」も取れたので、このへなちょこな腕前もアリかもしれない…そうなのだろうか(自問自答)
 
とにかく終始一貫して、ハードボイルド小説やフィルム・ノワールの王道ともいえる世界がたっぷりと堪能できるアドベンチャー。
 
それが『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』。
 
白と黒に彩られたノワール映画のハードボイルドな“オトナの世界”の魅力溢れる作品。
 
しっかりと作りこまれたダンディズムな世界観とアダルトな雰囲気。
 
個性豊かな登場獣人のセンスあるウィットに富んだ台詞や掛け合いが、実に面白くて格好良い。
 
ゆっくりとくつろいで映画や小説を読むように、王道の物語と刑事ならではの「尋問(質問)」や推理が楽しめる1本として、大人なゲーマーに全力おすすめ。
 
『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)』は、Steam(PC)をはじめ、PS4(PS5)やニンテンドースイッチ、Xbox Series X|S/Xbox Oneにて好評配信中です。

『Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス)ムービー

 

PS4(PS5)

Chicken Police - Paint it RED!(チキンポリス)PS4 & PS5
www.handy-games.com GmbH
その他
2,310
C
1人

ニンテンドースイッチ

Chicken Police - Paint it RED!(チキンポリス)
THQ Nordic ジャパン
アドベンチャー
----
980
C
1人

Xbox
Steam

ストアページ
https://store.steampowered.com/app/1084640/Chicken_Police__Paint_it_RED/

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